最近、テレビドラマでの喫煙シーンが多くなったような気がします。
私が見ているのは海外テレビドラマ。主にイギリスのものが中心です。
たまたま、おもしろそうと思って観たものが60年代を舞台にしていて、喫煙が嗜みだった時代なので、喫煙シーンがこれでもかと出てきました。女性もスパスパ。
ジェームス・ボンドの作者、イアン・フレミングの若かりし頃を描いたドラマは1940年代が舞台ですが、このドラマでも喫煙シーンがばんばん登場。フレミング自身がヘビースモーカーだったこともあって、登場するたびにスパスパ。恋人役の女性もスパスパ。
みているだけで喉がイガイガしてきたし、目もかゆくなってきました。もともと、煙草は嫌いな方です。
まさか、本物の煙草を吸っているわけじゃないよね、とちょっと気になりました。
煙草を吸わない俳優さんも多くなっただろうし、副流煙の害が広く知られている現在、撮影現場のスタッフの中には煙草の煙を嫌がる人もいるのではと思ったのです。
で、グーグル先生に聞いてみました。そしたら次のような記事を発見しました。
Smoking in films: light up, camera, action (英語です)
記事によると、イアン・フレミングのドラマの撮影現場で用いられていたのは本物の煙草ではないとのこと。とりあえず、ほっと一安心。そりゃそうだ。本物使ったら、スタッフの労働組合あたりから訴えられそうだ。。
出演者の方も言っていますが、煙草1本吸うワンシーンの撮影のために、俳優はその何倍もの本数の煙草を吸うわけで、本物を使っていたら身がもちませーん。
使用されているのはハーブ煙草だそうで、ローズペタルとか、クローバーだとかが入っているのだそう。「マリファナと石鹸をまぜた」ような味だとか。まずそうなんですけど。。毒性はないらしいですが、吸えばヤニはつくし、発がん性(!)もあるんだとか。それじゃ、体に害がないっていえないんじゃ・・・
俳優さんて大変なお仕事ね。。プロデューサーには「煙草のシーンが嫌なら、時代もののドラマに出ようと思うな」とか言われちゃってるし。どうしても演じたい役があっても、煙草シーンゆえに諦めないといけない場合もあるんだろうな。
喫煙シーンに目くじらたてるつもりはありません。でも、そういう時代だったからって、喫煙シーンのオンパレードはちょっとなあ。フレミングはヘビースモーカーだったから、いつでも吸っている演出になったのかもしれないけど。
頭悪いなって感じます。喫煙シーンを効果的に用いた演出とか考えられないんだろうか。あ、それやっちゃうと、かえってかっこよくなっちゃうからダメなのかな?
テレビとか映画って、演出の世界だと思うんです。時代考証はそれなりに大事だろうけど、細かく再現する必要はないと思うのです。てきとーにしておいてねっていう。いつだか、シェイクスピアの時代の映画を見ていて、窓から外にむかって汚物をぶちまけるシーンがあって、いや、そういう時代だったのはわかるけど、さすがに気分悪いよ、と思いました。ストーリーと全然関係ない場面、ただ主人公が街歩いているってだけのシーンだったし。
私は映画のストーリーに興味があるのであって、その時代のトイレ事情を詳しく説明してもらわんでもいいと思った次第です。そういうのは興味持った時にグーグル先生にでも聞きますし。
エンターテインメント世界での時代考証はほどほどにしていただきたいものです。
テーマ:物書きのひとりごと
ジャンル:小説・文学