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あじろ けい

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なのなのな 7-3

 亮平に追いついたのは駅前にさしかかった時だった。
「ちょっと待って」
 息を切らしながら亮平の背中にむかって声をかけると、亮平が振り返った。驚いたみせた表情はみるみるうちに歪んでいった。
「何だ、その格好」
 亮平がそう口走ったのも無理はない。大きな襟ぐりからは肩がはだけ、膝までたくしあげている裾の下から見えている両足にはスニーカーという出で立ちの桃子なのだ。
「それ、あのワンピか?」
 ハンガーにかかっているのを見たことがあるはずだが、人が着ていると別の洋服に見えるらしい。じろじろと、桃子の頭から爪の先まで眺めました後、亮平は
「似合わねー」
 と叫んだ。通りすがりの人間が振り返ったほどの大声だった。
「まさか、その格好でマンションから来たとか?」
「うん……」
「うわ、なんか笑えるんですけど」
「うん……」
「で、何かオレに用?」
「……」
「あれ、金、足んなかった? てか一緒に確かめたじゃんか」
 息を整えようと大きく息を吸い込んだその時だった。改札の影から人が現れ、ふたりのもとへと近づいてきた。
「遅いぃ。待ち合わせの時間、何時だと思ってんの」
 小走りにかけてきた彩花は、近くにきてようやく桃子に気づいた。
「桃子? 何、その格好」
「走ってきたんだってさ」
 亮平がかわりに答えた。
「走ってきたって、その格好で? どこから?」
「マンションからに決まってんじゃん」
 今度も答えたのは亮平だった。
「マンション? 桃子の引っ越し先のマンションてこの近くなの?」
「そうそう」
 亮平はいつの間にか、桃子になったようだ。
「桃子がリョーヘイに何か用なの?」
 借金の話は聞いていなかったとみえて、彩花は怪訝な顔をしてみせた。
「話があって――」
 桃子は彩花をみやった。亮平と二人きりで話をさせてもらえないかと無言で頼んだつもりだったが、彩花はきょとんとするばかりだった。それならそれでいいと桃子は覚悟を決めた。

テーマ:オリジナル小説
ジャンル:小説・文学

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